玉置神社は、奈良県吉野郡十津川村に位置し、熊野三山の奥の宮として知られる神秘的な神社です。標高1,076mの玉置山山頂付近に鎮座し、修験道の大霊場としても有名です。
玉置神社の御由緒
玉置神社の創建は、紀元前37年、第10代崇神天皇の時代に遡ります。王城火防鎮護と悪魔退散のために建立されたと伝えられています。また、神武天皇が東征の途上、この地で身の安全を祈願したとも伝承されています。江戸時代には熊野三山の奥の院として栄え、修験道の重要な霊場として多くの信仰を集めてきました。
玉置神社の御祭神
玉置神社の主祭神は以下の五柱です:
- 国常立尊(くにのとこたちのみこと)
- 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
- 伊弉冊尊(いざなみのみこと)
- 天照大神(あまてらすおおみかみ)
- 神日本磐余彦尊(かむやまといわれびこのみこと)
国之常立尊は別天津神の5柱の神に次いで現れた神代七代の初代で、性別がない独神(ひとりがみ)です。厳しい神様と言われています。
伊弉諾尊と伊弉冊尊は神代七代最後の7代目で、それぞれ性別があったため、国産みを命じられました。
天照大神は伊弉諾尊と伊弉冊尊の娘。月詠尊、素戔嗚尊の三姉弟を合わせて三貴子(さんきし・みはしらのうずのみこ)と呼ばれます。
神日本磐余彦尊は神武天皇です。
また、境内には摂社・三柱神社があり、倉稲魂神(うがのみたまのかみ)、天御柱神(あめのみはしらのかみ)、国御柱神(くにのみはしらのかみ)の三柱が祀られています。これらの神々は、農業や商売繁盛、風を司る神として信仰されています。
玉置神社の御利益
玉置神社は、以下の御利益で知られています:
- 厄除け・悪魔退散:創建の由来から、厄除けや悪魔退散の祈願が行われます。
- 心願成就:個々の願い事の成就を祈る参拝者が多く訪れます。
- 精神の病の平癒:摂社・三柱神社では、精神的な病(ノイローゼなど)の平癒にも霊験があるとされています。
- 海上安全:航海の安全を祈願する信仰もあります。
玉置神社の詳しい所在地
- 住所:奈良県吉野郡十津川村玉置川1
- アクセス:
- 車の場合、美原JCTより約3時間。
- 公共交通機関の場合、十津川温泉まで電車とバスで行き、そこからタクシーを利用。
- 駐車場:無料駐車場が40台分あります。
サクナダリの感想
玉置神社を訪れた際、境内に立ち並ぶ樹齢3,000年といわれる神代杉や大杉の巨木群に圧倒されました。また、社殿の荘厳さや、古代の信仰様式を残す玉石社など、歴史と神秘が融合した空間に心が洗われる思いでした。特に、摂社・三柱神社で感じた厳かな雰囲気は、他の神社では味わえない独特のものでした。山深い場所にありながら、多くの参拝者が訪れる理由がよく理解できました。ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。