神社めぐり

丹生都比売神社(和歌山県伊都郡かつらぎ町)~高野山の守護神を祀る歴史深き神社~

丹生都比売神社の御由緒

丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)は、和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野に鎮座する神社で、創建は約1700年前と伝えられています。

『丹生大明神告門』によれば、丹生都比売大神は天照大御神の御妹神であり、稚日女尊(わかひるめのみこと)とも称されます。大神は紀ノ川流域の三谷に降臨し、紀州・大和を巡って農耕を伝え、この地に鎮座されたと伝えられています。

また、『播磨国風土記』によれば、神功皇后の出兵の際、大神の託宣により赤土を賜り、これを天逆鉾に塗り船に立てたところ、戦勝することができたため、応神天皇が社殿を造営し、紀伊山地の北西部一帯を神領として寄進されたとされています。

さらに、『日本書紀』には、神功皇后が新羅より帰還された後の記事として天野の祝(神職)が登場し、古くから神社の奉斎が行われていたことを示しています。当社は全国約180社ある丹生都比売神を祀る神社の総本社であり、紀伊国一宮として崇敬を集めてきました。真言密教とも深い関係を持ち、弘法大師空海が高野山を開く際、丹生都比売大神より神領を借受け、守護神として祀ったと伝えられています。

社殿は朱塗りに彫刻と彩色を施した春日造で、日本最大規模を誇り、楼門とともに重要文化財に指定されています。境内の鏡池に架かる朱塗りの太鼓橋は、天野盆地の里山の風景に溶け込み、四季折々に美しい姿を見せます。

平成16年には、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録されました。

丹生都比売神社の御祭神

主祭神は以下の四柱です:

  • 丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)
  • 高野御子大神(たかのみこのおおかみ)
  • 大食都比売大神(おおげつひめのおおかみ)
  • 市杵島比売大神(いちきしまひめのおおかみ)

丹生都比売大神は天照大御神の御妹神であり、農耕の神として信仰されています。高野御子大神は弘法大師を高野山へ導いた神として知られています。大食都比売大神は食物の神、市杵島比売大神は宗像三女神の一柱で、水の神として信仰されています。

丹生都比売神社の御利益

丹生都比売神社は、農耕・食物の神を祀ることから、五穀豊穣や商売繁盛、家内安全、交通安全などの御利益があるとされています。また、高野山の守護神として、学業成就や厄除け、開運などの祈願にも訪れる参拝者が多いです。

丹生都比売神社の詳しい所在地

  • 住所: 〒649-7141 和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
  • アクセス: JR和歌山線「笠田駅」から車で約20分。または、京奈和自動車道「かつらぎ西IC」から車で約30分。
  • 駐車場: あり(無料)
  • 参拝時間: 特に制限なし
  • お問い合わせ: TEL: 0736-26-0102

サクナダリの感想

丹生都比売神社は、歴史と自然が調和した美しい神社です。朱塗りの社殿や太鼓橋が印象的で、特に秋の紅葉シーズンには境内が鮮やかな色彩に包まれ、多くの参拝者や観光客で賑わいます。

高野山との深いつながりを感じられる場所でもあり、真言密教の歴史に触れることができます。

静寂な雰囲気の中で心を落ち着け、自然の美しさを感じられる貴重な時間を過ごすことができました。

丹生都比売大神の御神徳に触れることで、自分自身の心も浄化されたように感じます。特に朱塗りの太鼓橋と鏡池が織りなす風景は絶景で、思わず写真に収めたくなる美しさです。

丹生都比売神社は、観光としても信仰としても訪れる価値のある場所です。歴史好きや自然を愛する方、御利益を求める方など、どなたにもおすすめできるスポットだと思います。和歌山を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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